ダイエットするときは食事の回数を減らす?それとも増やす?
ダイエットするには、摂取カロリーよりも消費カロリーを増やすのが大原則です。
そのためには、食事回数を減らしてできるだけ食べないようにする人も多いですよね。
しかし、必ずしも食事の回数を減らせばスムーズに痩せられるわけではありません。
食事の回数を極端に減らしてしまったことで、かえって体重が増えて太りやすい体質になることも。
世間では食事回数を3回以上に増やすダイエット法も提唱されていますが、はたしてどちらが良いのでしょうか?
今回は食事回数を減らす方法と増やす方法、それぞれのメリット・デメリットをご紹介します。
目次
食事回数を減らすダイエット法のメリット・デメリット
まずは食事回数を一日に2回や1回に減らすダイエットから見ていきましょう。
メリット
胃腸への負担が減る
食事をすると胃腸は消化のためにエネルギーを消費します。
胃腸に負担がかかるとその分、消化吸収スピードが落ちて余分な脂肪を溜め込みやすくなる恐れがあります。
それに対し、適度に胃腸を休めるために一日1食や2食にすることで、弱った胃腸を休ませて働きを良くする効果が期待できるのです。
摂取カロリーを減らしやすい
やはり食事の回数を減らせば、その分食べる量が少なくなるので摂取カロリーを抑えることができます。
ただし、お腹が減ったからと言って食事の度にドカ食いしてしまう恐れも。
三食食べていたときと同量の食事を、1~2回に減らせば確実にカロリーを制限できますが、お腹が減っていることで1回で大量に食べてしまえば、結果的にカロリーオーバーにつながってしまうので注意が必要です。
デメリット
体が飢餓状態になりやすい
一日1~2食にしていると、次の食事までの時間が長くなり空腹でいる時間が多くなります。
すると、体は栄養が入ってこないと判断して、今ある脂肪をできるだけ溜め込もうとする「飢餓状態」に陥ってしまうのです。
一旦飢餓状態になると、食べ物を口に入れた時にカロリーや栄養の吸収率が一気に高まり、同じ量を食べても脂肪として蓄積されやすくなります。
力士が一日に2食なのは、この飢餓状態を利用して体重を効率よく増やすため。
2食にして食事の間隔を空けることで、カロリーの吸収率を高めて太りやすい体質を作っているのです。
しっかりとトレーニングしてお腹を空かせた後に、たくさんご飯を食べることでより体を飢えさせて、効率よく体重を増やすための方法なのです。たくさん食べたら筋トレなど運動をすることもポイントです。
ストレスが溜まりやすい
また、1日の食事回数を減らすと空腹時間が伸びて、ストレスも溜まりやすいです。
空腹の間は血液中の糖質が減少していて、血糖値も下がった状態です。
血糖値が低くなると、意識がぼーっとしたりだるさを感じたりと、作業効率が落ちる原因になることも。
これまで3食食べていた食事回数を減らすことで、好きなものを思うように食べられなくなりストレスを感じる人も多いです。
その結果、ドカ食いや偏食につながってリバウンドするリスクも考えられるのです。
食事回数を増やすダイエット法のメリット・デメリット
次に食事回数を3食よりも増やして、4~5食にする小分けダイエットのメリットデメリットをご紹介します。
よくモデルや芸能人が実践しているダイエット法ですが、メリットばかりではないので実践する際は注意しましょう。
メリット
お腹が空く時間が少ない
1日の食事回数を増やすことで、空腹を感じにくくなります。
ダイエットに失敗する理由の多くが、空腹に耐えきれなくなって食べてしまうこと。
それに対し、食事回数を増やすことでドカ食いする可能性を減らして、ストレスが少ないダイエットができるようになるのです。
食事の栄養バランスを整えることができる
また、食事はカロリーだけでなくダイエットに必要な栄養素をしっかりと補うことも大切です。
しかし、1日2~3回の食事だと必要なビタミンやミネラル、鉄分などが摂取できず、栄養が不足したり偏ってしまったりする人も多いです。
1日4~5食に増やすことで、色々な食材を食べられるため栄養バランスの偏りを減らしやすくなりますよ。
特に野菜は一度にたくさん食べるのが難しく、1日に必要なビタミンや食物繊維を野菜だけから摂るのは難しいです。
しかし、食事を何回にも分けて食べれば1日の目安とされている約300gの野菜を食べることも可能です。
満腹感も得られる上、野菜中心なので血糖値の上昇も少ないため、痩せやすい体質づくりにもなります。
また、筋トレなど運動をダイエットの一環として行っている場合は、多くの時間で栄養を供給し続けることができます。その結果、筋肉を維持、向上でき、代謝を高く保つことに繋がります。
逆に栄養不足で筋肉を減らしてしまったら、代謝が落ちて太りやすい体になってしまいます。その結果、もっと食事を減らそうとして、さらに代謝が悪化するという事態にも。このような悪循環は絶対に避けなければいけません。
そこで、運動の有無など消費カロリーを考慮して、食事の回数を増やすことで栄養不足を回避することが大切になってきます。
デメリット
カロリーオーバーすることがある
食事回数を増やす小分けダイエット法は、一食あたりの摂取カロリーを減らして合計4~5食で必要なカロリーを補うスタイルです。
しかし、カロリー摂取を常に意識して食事量を調節しないと、いつの間にかカロリーオーバーしてしまうことも。
今まで1日三食だったのが、4~5食に切り替えると1食がとても少なく感じて、それよりも食べてしまう人もいます。
2週間ほどで、食事量が減る生活にも慣れてきますがそれまでの間、食べすぎてしまうと体重を増やす可能性もあるので、くれぐれも注意が必要です。
食事に時間がかかる
1日4~5食に増やすことで、食事にかかる時間が増えます。
比較的時間に融通が利く主婦や退職した人は、食事回数を増やしてもスムーズに対応できますが、サラリーマンや学生は1日に何回も食事をするのが難しい人もたくさんいるでしょう。
また、一回の食事量を減らしたくても、友人や同僚からランチに誘われることもあるかと思います。
自分だけ食事量を減らすのが難しい人は、結果的にカロリーオーバーになってしまうことも。
そのため、1日のトータル摂取カロリーのバランスがとれないと、リバウンドの危険性が高くなってしまいます。
自分のライフスタイルに合わせて食事回数を選ぼう
このように、食事回数を減らすのも増やすのもそれぞれメリットとデメリットがあります。
食事回数を減らせば体が飢餓状態になるとは言っても、カロリーオーバーしなければ極端に体重が増えることはありません。
食事回数を増やす小分けダイエット法も、実践しやすい環境の人と続けるのが困難な人もいます。
一番は、自分のライフスタイルに合った方法で食事回数を調節すること。
食事回数を決めたことで、お腹が空いているのに無理に食べるのを我慢したり、お腹があまり空いていないのにとりあえず食べたりする生活は、ダイエットが進みにくくなってたり、リバウンドの原因にもあります。
基本は1日の摂取カロリーをオーバーしないことと、飢餓状態にならないよう空腹の時間を長くしないことが大切です。
また、どちらの方法でも腹8分目を心がけてくれぐれも食べすぎに注意することもポイント。
自分のライフスタイルやその日の体調を見て、体への負担の少ない方法でダイエットをしていきましょう。