ダイエットに筋肉維持・増強が大切な理由。リバウンドしない体づくりを目指そう
せっかくダイエットをして目標体重になれたのに、気づいたら元の体重にリバウンドしてしまった、という経験はありませんか?
そんなリバウンドを防ぐ上で欠かせないのが、筋トレをして筋肉の維持や増強をしていくことです。
ダイエット中に筋肉を増やすのはかえって体重が増える原因になるのではないかと思っている人もいますが、それ以上に筋肉をつけることは痩せるために大切なことなのです。
今回は、どうしてダイエットで筋肉維持・増強が大切なのか、その理由についてお話ししたいと思います。
筋肉維持・増強するための筋トレの方法についてはこちらを参考にして下さい。
目次
運動なしの食事制限ダイエットの弊害について
ダイエットの大原則は、消費カロリーよりも摂取カロリーを控えること。つまり、摂取カロリーが消費カロリーよりも大きくないと痩せないんですね。
そのためには食事の量をコントロールしてカロリー摂取を控えれば、体重を減らすことが可能です。
しかし、それではリバウンドの可能性も高くなり、様々な体調不良を引き起こすことがあります。
食事制限をする「食べないダイエット」は、どのような問題点、危険性があるかみていきましょう。
筋肉が分解されて太りやすい体質になる
無計画に食事の量を減らすと、体に必要な栄養がしっかり摂れていない状態に陥ることが往々にしてあります。そのような状態が続くと、筋肉が分解され減少していきます。
体重が減ると痩せることができたと思ってしまいますが、食事制限のみによるダイエットでは脂肪だけでなく筋肉も減ってしまう恐るべき事態に・・・。
筋肉が減ることで問題となるのが、基礎代謝の低下。結果的にカロリーを消費しにくくなり、脂肪として蓄えやすい体質になってしまいます。
参考 : 筋肉と基礎代謝の関係
つまり、ダイエットに成功したと思って食事を戻すと、筋肉の減少により消費カロリーが減っているため、簡単にカロリーオーバーしてしまいます。さらには、食事を調整しなければ以前よりも太ってしまう事態になってしまうのです。
このように筋肉の減少は、リバウンドの大きな要因の一つとして悩ましい問題であります。それを防ぐにはダイエットと並行して筋トレなどで筋肉を維持・増強し、代謝を上げておくことがとても大切になるのです。
体調不良を起こすことも
栄養不足の状態が続くと、体は飢餓状態になりダイエットを続けられないよう様々な体調不良を引き起こす場合があります。
例えば、身体的なものとして疲労感、吐き気、頭痛、女性はホルモンバランスが乱れて生理不順や無排卵などの恐れも。糖質不足による思考能力の低下などもあります。
このような体調不良をなくするには、単純に食事を制限するだけでなく栄養バランスを考えて消費カロリーを増やす体を作る必要があります。
この場合も筋トレで筋肉づくりを進めるとともに、エネルギー消費を促し、過度な食事制限することなく、健康的に脂肪を燃焼させていくことが可能になります。
筋トレ中についても糖質を中心に消費するため、体脂肪のもとになりやすい余分な糖質をため込まない体を作ることができます。
筋肉を維持・増強するメリットは?
このように、ダイエットのリバウンドの危険性を高め、体調不良の原因になるため食事制限のみのダイエットは控えることが大切であることが理解できたと思います。
ダイエット中は食事の中身を意識するとともに、筋トレで筋肉の維持・増強を心がけることが大切で、この両輪が噛み合うことで初めて本当の意味でのダイエット成功へ導くことに繋がります。
弊害の裏返しでもありますが、筋トレなど運動を併用したダイエットには次のようなメリットがあります。
美しいスタイルを作る
体重を減らせば体が細くなりますが、単純に体重を減らす痩せ方だと体のメリハリがなくなり、皮膚や皮がたるんでしまいます。
そこで、体重を減らしてもモデルのようなハリのある美しいスタイルを作るには、筋肉をつけておくことが大切です。
筋肉があれば体重を減らしたあとも皮がたるみにくく、くびれのある美しい体のラインを目指せます。
モデルや女優の多くが、食事に気を付けるのと同じくらい体を動かす筋トレやジョギングなどの運動を大切にしているのは、あの抜群のプロポーションを維持するには必要不可欠のものだからです。
美しく痩せるには、できるだけ筋肉を減らさないように(できれば増やす)筋肉を鍛える運動を取り入れることが欠かせないのです。
基礎代謝がアップして痩せ体質になる
また、先ほどもお話ししたように筋肉量が増えれば基礎代謝が上昇して痩せやすい体質(太りにくい体質)になります。
筋肉は基礎代謝のうち約40%を占めていて、家事や仕事、それに運動の活動量に対するカロリー消費も、筋肉の量が増えるごとに増加します。
つまり、筋肉が多ければ多いほど同じ動きでも消費カロリーが高く、燃焼しやすい体質ということです。
筋肉をつけることで体が引き締まって美しく見える上に、同じものを食べても脂肪になりづらい体質になるのです。
筋肉維持・増強のための食事管理について
筋肉を維持したり、増強するためには単純に筋トレや運動をするだけではなく、筋肉の材料を食事から補うことも忘れてはいけません。
もともとダイエット中は普段よりも食事を減らしているので、筋肉の材料が減っている状態に陥りがち。
この時に大切な栄養素が、筋肉の材料になるタンパク質です。ダイエットを成功させるためには、不足することが許されない栄養素と言ってもいいでしょう。
ダイエットの際は、タンパク質の中でも低カロリーで栄養が豊富な植物性たんぱく質がおすすめです。植物製タンパク質は、豆腐や豆乳、納豆といった大豆製品に豊富に含まれています。(食事制限せずに肉体改造する場合は動物性タンパク質がおすすめ)
大豆に含まれているイソフラボンは、女性ホルモンと似た働きをするため、ホルモンバランスを整えて美肌や生理不順の解消にも。女性のダイエッターなら、ぜひ積極的に食べたい食材ですね。
その次にヘルシーなのが、鶏のささみや胸肉などの鶏肉のタンパク質です。
特に鶏のささみは低脂肪高タンパクなので、多くのアスリートや肉体改造のプロであるボディビルダーが、食事の中心メニューにしている食材です。
タンパク質が不足しないように適度にささみや胸肉を取り入れ、運動と合わせて筋肉の維持・増量に役立てて下さい。
筋トレと一緒に有酸素運動も行おう
筋トレで筋肉を維持・増強することで太りにくい体づくりと糖質をため込まない体づくりが可能になることをお話ししましたが、もう一歩踏み込むことでダイエットを健康的に過速できる方法があります。
それが有酸素運動です。
有酸素運動は、ウォーキング、ジョギングなど酸素を十分に取り込みながら行う運動で、無酸素運動である筋トレ(サーキットトレーニングを除く)とは対極をなす生理的現象を引き起こします。
ダイエットにおいて大きな効果としては、脂肪の燃焼効果です。しかも、運動している最中に燃えるのでやったことがそのまま体に反映されます。
もっとも、1回あたりの燃焼は目に見えるものではないため、運動の都度実感できるものではありませんが、一定の期間を追ってみていくと確実に体脂肪が減っていることを実感できるでしょう。
有酸素運動で取り入れて欲しいのは、ジョギングです。少し息が上がるくらいのスピードで走るのが有効で、張り切り過ぎず、軽く流す程度の意識で走ってみましょう。
まずは1回あたり15~20分を週2回からはじめ、慣れてきたら45~60分のジョギングを週に3回程度行ってみましょう。1ヶ月単位でみると、きっと変化を実感できると思います。
有酸素運動の取り入れ方としては、筋トレが無い日に行っても、筋トレの日に一緒に行ってもどちらでも構いません。ただ、筋トレの日に行う場合は筋トレ後に有酸素運動を行うと脂肪燃焼効果が高まります。
ちなみにウォーキングはジョギングに比べて非効率(時間にして倍以上)で、脂肪を燃焼や体型の変化を実感するにはそれなりの時間を要します。そのため、挫折するケースが多くなりますので効率性も考え、ジョギングを取り入れるのがおすすめです。
なお、HIITなどの高強度インターバルトレーニングは非常に脂肪燃焼効果の高い運動ですが、負荷が高いため中上級者向けのトレーニングになります。今回は続けやすさを重視していますので、別の機会にご紹介できればと思っています。
筋トレと有酸素運動との違いについては、筋トレが運動している最中に体脂肪になりやすい糖質を消費するのに対して(上記でお話ししたように筋肉維持増強における効果もあります)、有酸素運動は糖質も消費しますが、脂肪を中心に燃焼してくれることです。
つまり、筋トレも有酸素運動もどちらも行えば、脂肪が付く前、付いた後、どちらからもアプローチでき、効率的にダイエットを進めることができます。
ぜひ、どちらも取り入れて、その効果を確かめて下さい。
ちなみにジョギングやウォーキングの効果は、脂肪燃焼だけではありません。その他の効果については「ジョギング・ウォーキングなどの有酸素運動が体にいい理由」を参考にして下さい。
終わりに
筋トレ習慣を身につけることは、ダイエットだけでなくスタイルアップや健康的な体を作る上でも有効になります。
また、目標体重に到達した後も、適度な有酸素運動と筋トレを続けることで、リバウンド知らずの健康的な体と引き締まったスタイルを維持することができます。
体を動かすのが苦手という人も、短時間から大丈夫なので、まずは出来ることから運動を始めましょう。
タグ:脂肪燃焼