体幹トレーニング「プランク」の正しいやり方と効果的な筋トレメニュー
目次
プランクとは?
プランクは、体幹トレーニングの中では最も有名な種目で”キング オブ 体幹トレーニング”と言ってもいいくらいのトレーニングです。
本サイトの体幹トレーニング厳選5種目にも選定しています。
おそらく体幹トレーニングの中では、一度は見たことがあったり、実際にやってみたことのある人が多いトレーニングだと思います。
上の写真がプランクのフォームです。
この形を一定の時間保持することで腹横筋や多裂筋など腹部から脊柱周りの筋肉を強化・引き締めることができます。
プランクは比較的動作(フォーム)が簡単なので、やりやすく、続けやすいことから多くの人に支持されています。
体幹トレーニングの中では強度も低く、取り組みやすいトレーニングなので、体幹を強化するトレーニングの初級編と言ったところでしょうか。
このことから、初心者が最初に筋トレメニューに組み込んだり、毎日のルーティンとして必ずプランクを行うといった形で実施する人が多いです。
強度が低いと言いましたが、保持する秒数を伸ばせば強度は高まっていきます。
プランクよりも強度が高い種目も秒数を伸ばせばより強度が高まるため、相対的に強度が低い種目と考えて下さい。
つまり、同じ秒数で比較したとき、他の体幹トレーニングよりも強度が低いと理解してもらえればと思います。
秒数が経過していくたびに、じわじわ効いてきて、限界近くになると腹部を締めるようにして固めないと腰が落ちてしまうことになります。
ただ、保持時間に無理な時間を設定しなければ、老若男女問わず実施できるのも特徴です。
道具もいらず、できる範囲から実施できることも人気の秘密なのでしょう。
まずは5秒でも10秒でもいいので、できる範囲で保持してみるようにしてみましょう。
体力アップに合わせて保持時間が伸びていくので、筋トレ効果を感じやすく、続けるためのモチベーションも保てます。
プランクは地味なトレーニングですが、筋トレ習慣をつける上でもとても有効です。根気よく続けるうちに腹筋が固くなっていたり、お腹周りが引き締まってきたことを実感できることと思います。
今すぐできるので、手始めに10秒だけ行ってみはいかがでしょうか。
10秒が楽にできれば、20秒など時間を増やして負荷を高めることができるのもプランクの魅力です。
このようにプランクは単純なフォームである、できる範囲で取り組むことができる、誰でも安全に実施できる、秒数で負荷を調節できること等から、全世界で多くの人が日々取り組んでいます。
運動習慣を身に付けるためには、どんなことでもいいのでまずはやってみることです。
プランクは、その中の最適な選択肢のひとつとなるでしょう。
プランクのやり方
やり方は非常に簡単ですが、簡単がゆえに細かい点に注意しなければ効果が半減してしまいます。
正しいフォームをマスターし、十分な効果を得られるようにしましょう。
- 前腕を床について、脚を伸ばします。
- 肘が肩の真下にくるようにポジションを調整します。
- 頭の先からかかとまでが真っ直ぐになるように姿勢をとります。
- この姿勢を微動だにせず、キープします。
キープ時間は、60秒を目標にしてクリアできたら、体力アップに合わせて最大3分まで目標を伸ばしていくようにします。
セット数は、1セットからはじめ、体力に合わせて最大5セットまで増やしていきます。
セット間の休憩は30秒~60秒程度とし、まだ疲労が残っているくらいの回復で次のセットに入るようにします。
疲労が残っているくらいとは、鼓動が安静時と同じくらいまで落ち着かないうち、体幹がジンジンとした状態が抜けないうちといったところを目安にしましょう。
つまり、完全に回復させないようにするということです。
頻度は、筋トレ初心者であれば1~2ヶ月程度は一日おき、体力がついてきて疲労をため込まないようになったら毎日行うようにして下さい。
ただし、できる範囲で最大に頑張ることが前提ですが、疲労やだるさが残っていてどうしても実施できない場合は、1日飛ばして休むなどして過度に無理することは避けましょう。
最初は60秒を目標に行うわけですが、どう頑張っても30秒が限界であれば、それでOKです。
大切なのは、自分の限界まで正しい姿勢を保持するようにすることです。
それを繰り返していくと、やがて保持時間が伸びていくので、あきらめずに取り組んでいくようにして下さい。
また、腰が落ちてきたり正しい姿勢を保持できなくなったら、その時点でセットを終了します。
姿勢が崩れて無理に続けてしまうと、腰への負担が増します。
体を良くしようとしているのに、逆に痛めてしまうことになってしますので十分に注意して下さい。
大切なのは、正しい姿勢で限界までキープすることです。
姿勢のポイントは、頭の先からかかとまで真っ直ぐにしたまま体勢を保持することです。
時間が経つにつれて疲労感が高まって腰が反り気味(お腹が落ちてくる)になってくるので、すぐに諦めずに限界まで姿勢を保持するようにしましょう。
もうダメと思ったときから1秒、2秒でもキープを延長することで、1ヶ月後、2ヶ月後には大きな差となって現れてきます。
上記で伝えたように、限界まで頑張った上で体勢が崩れたら、そこでセット終了とします。
最後の踏ん張りは、精神力問題にもなってきます。
1回1回を目標達成の過程であることを胸に、強い心で望むようにしましょう。
ただ、日頃運動をしていなかったようなトレーニング初心者や女性向けにもっと強度が低いプランクがあります。アームスタンディングという種目で、腕立て伏せの姿勢を保持するだけのとてもやりやすくなっています。
もし、プランクがうまくできない場合は、アームスタンディングからトレーニングを始めてみるのもよいでしょう。無理なくトレーニングを続けていくことができると思います。
体力がついてきたら、プランクにステップするとよいでしょう。
プランクの一般的な効果
まず言っておかなければいけないのは、プランクをはじめとした体幹トレーニングは、筋肉を大きくしていくような”筋肥大トレーニング”ではないと言うことです。
普段鍛えることができない深部にある筋肉に働きかけることによって、体幹を固める力を養うトレーニングが体幹トレーニングです。
体幹を固める力が養われると、どのような効果があるかというと、まずは姿勢がよくなる、または正しい姿勢を保つことができるようになります。
そして、筋トレにおいては、姿勢が保持されることで、いろいろな種目を行う際に正しいフォームで実施できることに繋がります。
正しい姿勢が保持されていなければ、負荷が逃げたり、別の部位に負荷が移行してしまい、なかなか効果が上がらないと言ったことが起こるのです。
体幹がふにゃふにゃしていては、持っている力が分散してしまい十分に力発揮することができないといった弊害も出てきます。
このように体幹を固めて正しい姿勢を保つことは、筋トレ効果のアップにおいても凄く重要であることを認識しておくことが大切です。
また、プランクによって腹横筋を強化することで、お腹を内側に引き込む力が養われます。
緩んでいた腹横筋が引き締まり、前に出ていたお腹を内側から引っ張ってくれるんですね。
その結果、お腹周りの見栄えがよくなり、スッキリとした印象を作ることができます。
また、腹横筋が鍛えられることで、骨盤をニュートラルに保てるようになり、骨盤の傾きによって押し出されていたお腹が立つようにして引き込まれます。
その結果、お腹周りのスタイルは格段に良くなります。
特に骨盤が後傾して、お腹がぽっこりと前に出ているような場合には効果てきめんです。
もっとも、意識的に骨盤をニュートラルに保つことでお腹周りのスタイルはよくなります。
ただ、その姿勢を常に意識しておくことは大変で、知らず知らずのうちにいつもの姿勢に戻っていると言ったことがよくあります。
そこで骨盤をニュートラルに保つことを意識せずに本来あるべき姿勢を保持できるのが、プランクなど体幹トレーニングなのです。
このようにプランクは腹横筋や多裂筋が強化されることで、正しい姿勢を保つことができるようになり、ボディメイクへと昇華させることができます。
継続していくことで1年後、5年後、10年後と時を経るたびに同年代に大きな差をつけることになるでしょう。
逆に言えば、何もしなければ差をつけられることになってしまいます。
気付いたら、即行動です。できることかコツコツと継続していってください。
一般的な効果をまとめ
- 体幹を固める力が養われる
- 姿勢の改善・維持
- お腹周りの引き締め・スタイルアップ
- 正しい姿勢で動作することによる筋トレ効果アップ
プランクのスポーツにおける効果
続いてスポーツにおける効果としては、体幹を固める力が養われることによるスポーツパフォーマンスのアップが挙げられます。
具体的には、コンタクトスポーツにおいて当たり負けしない体を作ることができるということです。
サッカー、ラグビー、バスケットボールなどでは、試合を通じて体の接触があります。
その際にバランスが崩れたり、飛ばされてしまうことを防ぐことができるんですね。
また、体の軸をぶらさないようにすることは、持っている技術力を最大限に発揮できることに繋がります。
サッカーを例にすると、ドリブルしているときに体の軸に乱れがあると切り返しやシュートなどの際に、バランスが崩れたり、僅かな遅れが出てしまいます。そのちょっとしたズレにより、相手にボールを取られたり、シュートコースを外してしまうといった大きなズレとなって跳ね返ってくることになります。
このように技術力が高くてもフィジカルの弱さ、体の使い方を起因として、劣勢に立たされてしまうことが往々にしてあります。
そのフィジカル面の隙を無くして高めていくための手段が体幹トレーニングです。
体幹を強化して固定する力を身に付けておくことは、持っている技術を最大限に発揮するための強力な武器になります。
ウィークポイントを補強して、テクニックとフィジカルの両面から試合で実力を発揮できるようにトレーニングを積んでいって下さい。
プランクのバリエーション(種類)
プランクには、姿勢や負荷のかけ方などで、いくつか種類があります。(各種体幹トレーニングの参考ページ)
最も負荷が低いプランクは、腕立て伏せの姿勢でキープする方法です。
この方法は、比較的体力が低い人に有効で、段階を経て徐々に体力アップしてくことができます。
この方法に慣れてきたら普通のプランクにステップアップすることで無理なく体幹を強化していけます。
次は強度を高くするプランクです。
プランクの姿勢から片脚を上げて、その姿勢をキープします。
そうすることで、バランスが取りずらくなり、体幹に対してより負荷が加わることになります。
やってみると分かりますが、普通のプランクに比べて疲労感が違います。
これは体の傾きを防ごうと腹部を強く締め付ける必要性から疲労が高まるわけです。
このように体の反応を使って強度アップに利用することで、より筋繊維が使われることで疲労と刺激が高まることになるのです。
この方法と関連する方法としては、片手を伸ばして行う方法があります。
この方法は、原理は脚を上げて行う方法と同じですが、脚を上げて行う方法よりもさらに強度が高くなります。
両腕で支えていたウエイトを片腕で支え。制御なければならないことで、上腕三頭筋と三角筋への刺激も倍加し、疲労感が極めて高くなるわけです。
さらに強力なのが、脚を上げて手も伸ばす姿勢をキープする方法です。
これは上で紹介した2つの方法を同時に行うわけですが、かなりレベルの高いやり方であることは想像に難くないと思います。
さらにレベルアップしていきたい人は、段階を踏んで取り入れておきたいところです。
これらの方法は、最初に説明した腕立て伏せの姿勢のままキープする方法に適用することができます。
工夫次第でいろいろ組み合わせることができるので、体力にアップに応じて脚を上げたり、腕を伸ばしたり、両方とも同時に行ったり、試してみて下さい。
続いては、椅子の上に脚を乗せて行うプランクです。
普通のプランクは床の上で脚を伸ばして行いますが、それを椅子の上に足を乗せ、脚の高さを上げた状態で行います。
脚を上げることで重力の影響で重心が上半身へとシフトし、負荷が高まることになります。
普通のプランクからレベルアップする際に取り入れるのが有効です。
強度的には、この方法をクリアしたあとに脚を上げたり、腕を伸ばしたりする方法に取り組むのがよいでしょう。
この方法でも上記のパターンを組み合わせて行うことができますので、体力に合わせて取り入れてもよいでしょう。
プランクと組み合わせるとより効果的な腹筋の筋トレメニュー
プランクに加えて、組み合わせることで腹筋全体を効果的に強化できる筋トレメニューです。
姿勢改善の点ではプランクをしっかり続けていくことで可能です。
ただ、スタイルアップという点で、より洗練された腹筋を目指そうと思えば複数種目を組わせてトレーニングしていきたいところです。
プランクは深層にある筋肉を強化できますが、表層に位置する筋肉を鍛えるのは苦手だと言えます。
そのため、深層に加えて表も鍛えていくことが、より洗練られた腹筋を作ることが可能になります。
それに必要な基本的な組み合わせは以下の通りです。
プランク+クランチ+レッグレイズ
【クランチ】
クランチは腹筋の上部を鍛えるのに効果的な種目です。
腹筋を割って立体感を付けることができ、引き締まって見えることから見栄えがよくなります。
【レッグレイズ】
レッグレイズは、腹筋の下部を鍛えるのに効果的な種目です。
腹筋下部はクランチだけでは十分に刺激ができません。
それを補い、引き締めていくのがレッグレイズで腹筋を上と下から鍛えることで縦のラインを美しくすることができます。
基本中の基本の筋トレメニューですが、効果は絶大です。
シンプル イズ ベストです。
この3つの組み合わせで、自分史上最高の腹筋を目指してください。