筋トレは毎日やった方がいいの?やらない方がいいの?疲労・回復・目的等によって判断しよう

筋トレは毎日やった方がいいの?やらない方がいいの?

頻度の決定は筋肉疲労と回復がカギ

答えを先にお伝えすると、
「毎日やった方がいい」筋トレ、「毎日やってもいい」筋トレ、「毎日やってはダメ」な筋トレがあります。

キーワードは、筋肉の疲労と回復です。

どういうことかと言うと、筋トレ後の筋肉の疲労と回復がどのような状態にあるのかを考えて、毎日やった方がいいのか、ダメなのかを判断する必要があるのです。

なお、ダメなケースは、筋トレ効果を十分に高める上での生理学的な考え方によるものなので「毎日やってはダメ」という答え一つのみですが、「毎日やった方がいい」筋トレは2つのケースがあります。

やらなければならない(「やった方がいい」を含む)」ケースと「やってもやらなくてもどちらでもいい」ケースです。
これは、筋トレをする目的によって違ってくるのですが、のちほど説明します。

以上のことから、筋トレの頻度について細かく分類すると、

  • 毎日「やらなければならない」ケース
  • 毎日「やってもやらなくてもどちらでもいい」ケース
  • 毎日「やってもいい」ケース
  • 毎日「やってはダメ」なケース

の4つに分けられます。

これらを個別にお話ししていきたいと思います。

まずは筋トレの効果を損ねることになる最も避けなければいけないケース「毎日やってはダメ」なケースです。

せっかく筋トレしたのに効果が思うように出なかったり、逆効果になってしまっては元も子もありません。

どのような場合に毎日行ってはダメなのかというと、筋トレした部分の筋肉が回復していないうちに筋トレを再開する場合です。

つまり、同じ部位の筋トレは毎日してはダメだと言うことです。

これは中~高強度の追い込むような筋トレをする場合、特に注意しなければなりません。

中~高強度で追い込む筋トレは、筋肥大、筋力アップ、筋パワーアップなどを目的にトレーニングする際の強度ですが、強度が高いため1日では筋肉が回復しません。

回復期間は人によって違いますが、超回復理論に基づいた期間をもとにすると48~72時間かかるとされています。

超回復とは、前回の筋トレで疲労した筋肉が回復したときに筋力レベルや筋肉が”わずか”に高まった状態のことを言います。超回復の詳細は、こちらのサイト(外部サイト)が図もあり分かりやすいです。

回復して身体レベルが高まった状態のときに筋トレを再開することで、徐々に筋トレの成果が蓄積され、筋肉アップや筋力アップ、パワーアップが実現することになります。

逆に回復する前に筋トレをしてしまうと、思うような成果がでないばかりか、それを継続してくと疲労が蓄積してオーバートレーニング状態に陥ってしまいます。

オーバートレーニング状態に陥ってしまうと、いつもの重量が上げられなかったり、いつもの回数を反復できなかったり、だるさが続いたりとパフォーマンスの低下を招くことになります。つまり、筋トレの質が低下することになってしまうのです。

その結果、思うような成果が上げられなくなり、せっかくトレーニングしたのに逆効果になってしまうといった事態にもなってしまいます。

また、前回のレベルにも回復しないまま筋トレ続けていくと、筋タンパクの合成も追い付かず筋肉が細っていくということにもなってしまいます。こんなことを続けるくらいなら、筋トレしない方がましといっても過言ではありません。

このような事態を避けるためには何が大切なのか?

それが超回復でお話しした48~72時間という回復期間です。

この間は、休息期間を設けることが重要になるのです。

ちなみに超回復理論が示している最も重要なことは、前回のトレーニングの状態よりも強くなったり、筋肉がついたりすることではありません。

休息することの重要性を説いています。

つまり、休息の重要性を超回復という考え方を通じて周知していると言えます。

ただ、同じトレーニングをしたとしても休息期間は一人ひとり違ってきます。

そのため、何時間後に筋トレを再開するといった厳密な休息期間を決定することはできません。
48時間で回復する人もいれば、72時間だったり、あるいは急に強度高めた場合や筋トレを始めたばかりの人では72時間以上かかる場合もあります。

そこでおおむね回復しているだろう休息期間を設定し、それをスケジューリングしてトレーニングを進めていくことが必要になります。

その一般的な目安は、2~3日おきが休み過ぎでもなければ、回復もほぼ完了しているであろう期間とされています。

これは目安なので、疲れが取れていない、筋肉痛が残っている、ふしぶしが痛むといった場合は、休む期間を伸ばすなど臨機応変な変更が必要になってきます。
特に初心者は、筋肉痛が残っている、だるさがあると言った場合はもう少し休息期間を設けるようにする必要があるでしょう。筋トレを続けていくと回復は徐々に早くなっていきますので、体の状態をみながら2~3日の頻度に調整していくようにします。

このことから基本的には、2~3日おきでスケジュールを組み、状況によっては1日飛ばすなどして休養するようにします。

ということで、中~高強度の筋トレをしたらきちんと休息することが大切であることが理解できたかと思います。
筋肉が1日で回復しないような強度で行う筋トレは「毎日やってはダメ」だと言うことですね。

ただし、部位によっては1日で回復する部位もあります

これは、2~3日の休息をとって筋肉が回復してから再開すると効果的であるという考え方と同じで、1日(24時間)で回復すれば毎日やった方が効果的なのです。

これが「毎日やった方がいい」ケースの一つです。効果を最大化するためには「やらなければならない」とも言えます。

次の項でお話しします。

毎日やった方がいい筋トレ・やらなければならない筋トレ

毎日やった方がいい筋トレ、やらなければならない筋トレは、以下のケースが考えられます。

  • 1日で回復する”部位”の筋トレ
  • 1日で回復する”程度”の筋トレ

順に説明していきます。

1日で回復する”部位”の筋トレ

「1日で回復する”部位”の筋トレ」は、前項の最後でお話ししたように、効果を最大化するためには「毎日やった方がいい(毎日やらなければならない)」筋トレです。

健康目的やスタイル維持などを目的として、無理なく筋トレを続けたい場合は、「毎日やってもやらなくてもどちらでもいい」ケースにも当てはまります。あまり空きすぎてもダメですが、1日おきなど続けやすい頻度で行うようにするとよいでしょう。

さて、1日で回復する部位はどの筋肉でしょうか?

一般的には前腕部、下腿部(ふくらはぎ)、腹部(腹直筋・腹斜筋・腹横筋)とされています。

筋肉を引き締めて、整った体を作ることが目的であれば、これらの部位は基本的に毎日行うようにします。

ただし、反復回数が3~6回で限界になるような高強度トレーニングをする場合は、1日で回復しません。
この場合は、2日(48時間)程度が回復の目安とされていますので、1日おきで行うようにします。

これらの部位は、通常反復回数を多くしてトレーニングしますので、基本毎日行うと考えて問題ありません。
例えば、腹部の筋トレではクランチレッグレイズなどは毎日行うことで引き締まった腹筋を作ることができます。

ただ、疲労や筋肉痛が残っている場合は、1日休養をとるようにしましょう。特に筋トレを始めて間もない場合はこのような状況になることが多いです。

1日で回復する”程度”の筋トレ

1日で回復する”程度”の筋トレは、どの部位にも共通します。

軽めの筋トレを行った場合です。
つまり、ある程度きついが追い込まない、または10回以上出来そうだが10回で終了する、そのような筋トレです。

この場合は、体力アップ(中~高齢者)や健康維持・向上、スタイルアップなどにおいて意識が高い人の場合に当てはまります。
そのような人は、毎日やることでより高いレベルで肉体に磨きをかけることが可能になります。

そのような意味で「毎日やった方がいい筋トレ」に該当します。

また、健康や体力維持のために無理なく筋トレを続けたいといった場合は、1日おきなど自分ができる範囲の頻度で行うことに問題ありません。

この意味では「毎日やってもやらなくてもどちらでもいい」ケースに当てはまります。

ただ、休養をとり過ぎると効果は薄くなってきますので、最低でも週1回は続けるようにしましょう。
できれば2日おきで週3回程度は続けて欲しいところです。

毎日やってもいい筋トレ

「毎日やってはダメ」なケースでお話しした通り、同じ部位の中~高強度トレーニング後は2~3日休養を入れる必要があります。

このことは裏返せば、同じ部位でなければ筋トレ自体は「毎日やってもいい」とうことを表していることに他なりません。

つまり、今日は胸を鍛えて、明日は下半身、明後日は背中など部位をずらして行えば、筋トレ自体は毎日行っていいのです

これは部位を日ごとに分けて行う「分割法」を用いたトレーニング方法です。
部位を分けて行うことで限られた時間で効率的に筋トレできる特徴があります。

また、全身を1回のトレーニング行う場合は、後半になると肉体的にも、精神的にも疲労してしまい、持っている力を出せずに最大の効果を得ることができなくなる場合があります。嫌気がさして筋トレを継続していくための障害になってしまうことも少なくありません。

そこで分割法で疲労の影響を少なくし、集中力を高めてトレーニングすることで最大の効果を得ることに繋がるわけです。

もちろん、続けられる自信があり、筋トレ時間を確保でき、体調管理も万全であれば1日で全身をトレーニングすることは有効です。
この場合は、次のトレーニングの間に完全休養を挟み2~3日おきでスケジュールを組むようにします。

終わりに

以上のように、筋トレを毎日やった方がいいのか、ダメなのか、どちらでもよいのか、筋トレの頻度はその内容や目的により変わってくることを理解してもらえればと思います。

  • 同じ部位の筋トレは2~3日休息を入れる。
  • 同じ部位でなければ筋トレ自体は毎日行ってもよい。
  • 1日で回復する部位の筋トレは毎日行った方が効果を最大化できる。健康目的であれば1日おきや2日おきでもよい。
  • 健康目的の低負荷トレーニングなど1日で回復する程度の筋トレであれば、毎日行っても、やらなくてもよい(1日おきや2日おき)。

これらのパターンを参考に、あなたの筋トレをする目的や状態に照らし合わせて頻度を決めて下さい。

素敵な筋トレライフを過ごされることを願っています。

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